リザとキツネと恋する死者たち/ウォリスとエドワード/アメリカン・クライム 映画感想

リザとキツネと恋する死者たち(2015)

リザとキツネと恋する死者たち Blu-ray

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監督: ウッイ・メーサーロシュ・カーロイ
撮影: ピーター・スザットマリ
出演: モーニカ・バルシャイ/デイビット・サクライ/スザボルクズ・ビード・ファゼカス


 ハンガリー映画。この映画の評判と日本人歌手の歌謡曲が中毒性高いという声を聞いて観たいと思っていたところ、Netflixに追加されていたので鑑賞。久々にハズレ映画を観た! 

 雰囲気は『アメリ』やウェスアンダーソンの映画にそっくり。今思えば僕はそういうのが肌に合わないのでそもそも選択に失敗しただけだ。何の情報もなしで思いがけない出会いをする場合が多かったので、今回は残念な形に終わった。ジャケットに騙されたのだ。
 ストーリーについていけないし、小物や美術品が可愛いともあまり思えなかった。ただ日本人歌手のトミー谷の歌はよかった。日本語はみんな片言で、字幕もないのであまり何を言っているのかわからなかった。日本要素がたくさん出てきてそういうのを見るのは面白かったけど、他国から見た日本というのがこういうものなのかとなる一方、日本人を外国人設定で撮るとこういう風に思えるのだな、というちょっとした発見になった。那須がたくさん出てきたけど、本当に那須で撮影したのだろうか。どことなく海外っぽかった。

 僕はあまり好きではないけど、『アメリ』が好きな人はきっとこういう映画も好きなんだろうなぁと思う。人それぞれ。

ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋(2011)

監督・脚本: マドンナ
出演: アビー・コーニッシュ/ジェームズ・ダーシー/アンドレア・ライズボロー/オスカー・アイザック


 イギリス国王になったエドワード8世が愛のために王冠を捨て、離婚歴のあるウォリス・シンプソンと結婚した話。最近エリザベス女王の伝記ドラマ『ザ・クラウン』を観て二人が結構絡んでくるので観ました。『ザ・クラウン』に出ている人たちはいろいろなしがらみに縛られて役職と家族との板挟みになって不自由そうだなぁという印象を受けて、その中でもウォリスは役職を捨てたことによって比較的自由に生きているので実は一番の幸せ者なのではないかと思っていた。しかしそういうわけでもなさそうだ。『英国王のスピーチ』でもウォリスとエドワードのことはどうしても自分勝手な人間に思えてしまったが、二人は王冠だけでなくプライバシーや評判さえもを捨てる覚悟をもって愛を貫き、それが果たして正解だったのだろうかと思えてしまった。『ザ・クラウン』を観た限りはしたたかな女と男に思えるが、この映画をみたらまた二人の印象が結構変わってくる。
 話はウォリスに憧れる現代女性と織り交ぜて進んでいくが、あまり現代女性の話はいらなかった。監督がマドンナだと知ったのは観終わってから。可もなく不可もなく、普通。


アメリカン・クライム (2007)

アメリカン・クライム [DVD]

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監督: トミー・オヘイバー
出演: エレン・ペイジ/ヘイリー・マクファーランド/キャサリン・キーサー


 1960年代に起きた事件の裁判記録をもとに作られた実話。集団心理で少しずつ壊れていく過程が恐ろしくて本当に胸糞悪い話だった。でもこれが本当にあった話だとすると、泣けてくる。大人は育児ノイローゼのようなものでおかしくなっていったような気がするけど、子どもの純粋な狂気が本当に恐ろしかった。エレン・ペイジの演技が凄まじい。
 何故この映画の題名が『アメリカン・クライム』なのだろう。昔日本でもあった似たような事件が『ジャパニーズ・クライム』という題名で映画になったら色々ともめそう。

The OA 海外ドラマ感想

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Netflixオリジナルドラマ大体面白い説

2017年。いまだにブログの口調をどうしようか定まっていないんですけど、今年も書きたい時に書いていこうと思います。最近みた海外ドラマは2016年年末にリリースされた「The OA」。題名からは全くもって想像できないNetflixのオリジナルドラマです。主演・脚本を女優のブリット・マーリングが務めてるらしいです。だからこそ無茶苦茶な中盤の展開や、賛否両論のラストをやりきったのではないかと思います。最後の最後、呆れる人と感動する人どちらが多いのでしょう。僕は感動したけど一緒に観た人はずっと文句を言っていました。気持ちはわからないでもない。でも最終的に一人でじっくりみて正解のドラマでした。少々ついていけないところと矛盾を感じる部分があるけれども、不思議な世界観で次を観たいと思わせてくるものがあってなかなか面白いドラマでした。雰囲気がとても良い。生や死の次元を超えた精神的な方向に行くけど少しだけ信じてみたい気持ちもあって、フィクションなんだからこういう話もいいかなという感じ。上の画像のところとかすごく綺麗だったし。1話の残り15分くらいから一気に心つかまれました。

◇あらすじ

7年間行方不明だった盲目の女性"プレーリー"が身投げをしたところを保護される。彼女は行方不明の間に目が見えるようになっていて、背中に正体不明の傷を負っていた。しかしプレーリーは失踪期間のことを警察や家族に話そうとしない。やがて、5人の仲間を集めて夜な夜な集会を開いていくことになる。その集会で行われたのはプレーリーの回想話と臨死体験のことだった。

感想 ネタバレ注意

全8話で結構一気に観たのですが、ポカンとなるところもたびたびありました。でも最後はなぜか凄く感動。どこからネタバレになるのかわからないけど、何を話してもネタバレにはならなそうな気もする。考察のしがいがあるけど全て仮定にしかならない。でも残るモヤモヤが余韻となってます。


主人公が"ニーナ"だったり"プレーリー"だったり"OA"という名前を持っていて、あまり自分の名前には固執していない様子。さらにだんだん主人公の言ってることの真偽がわからなくなってくる始末。自分を人間を超えた存在と信じていたりして、2話くらいからこの女性がただの精神疾患で全て妄想なのか、はたまた本当なのかと怪しくなっていきます。しかし急に目が見えるようになったり獰猛な動物を手懐けたりしたのは本当のことなので事実は少なからず混じっていると思います。OAの話していることには隙があるのに、筋は通っている。


結局最終話で話した内容がプレーリーの創作だったとわかるのですが、カウンセラーが平然と家にいたのがどう考えてもおかしいので仕組まれたものだろうと思います。しかし彼の動機や繋がりがわからない。あと集会にくるときに家の扉を開けていた理由も知りたい。わいろの後にスティーブが学校に居残った理由とかも。


最終的に伏線回収されると思ったのがそのままになってしまったので消化不良の感じも否めませんが、シーズン2作ってほしいです。やっぱり謎は回収してほしい。


次元(dimention)がキーワードになってましたが、ネットの世界も別次元と言えば別次元と言えそうだし、2次元の世界に行ける方法とか開発されないかなと思いました。それこそ現実逃避とかの精神問題になっちゃいそうですけど。

読んだ本 -2016年

2016年に読んだ本を読書メーターから貼り付けたいのに2017年にならないとまとめられないみたいなので、とりあえず良かった本だけ抜粋。

死のドレスを花婿に ピエール・ルメートル

死のドレスを花婿に (文春文庫)

死のドレスを花婿に (文春文庫)

「その女アレックス」や「悲しみのイレーヌ」の作者ピエール・ルメートルによるノワール小説。ある本屋で「ページをめくれば即不幸!」というポップがあって笑った。まさにその通りで最近読んだ本の中で1番気持ち悪くて最高だった。作者が元脚本家ということもあって、頭の中で映像化しやすいのも気持ち悪さに拍車をかけていている。狂人同士(?)の戦いが二転三転して傑作。この作者の本全部面白い。

リップヴァンウィンクルの花嫁 岩井俊二

リップヴァンウィンクルの花嫁

リップヴァンウィンクルの花嫁

2016年映画になった小説版。SNSで知り合った人とあっさり結婚して生活ががらりと変わる不安定な女性の物語。内容は映画とほとんど同じだけど主人公の皆川七海がどう思っているかや登場人物の関係が明るみになるので映画とは違った世界がある。何度も再読したい小説。また人生の節目に読も。

社会人大学人見知り学部 卒業見込 若林正恭

オードリー若林によるエッセイ集。めちゃくちゃ共感したしめちゃくちゃ笑った。若林のことが好きになる一方、こうなりなくはないなとどこか思わせる節があるのは彼の人柄ゆえか、自分の性格の悪さゆえか。

allisfulloflove.hatenablog.jp

国旗で読む世界地図

国旗で読む世界地図 (光文社新書)

国旗で読む世界地図 (光文社新書)

国旗の解説本。自分の興味分野にがっちりはまっててすごく面白かった。各国の国旗のマークや色味には全て意味があるんですって。けどすでに内容をすっかり忘れてしまっているのが残念。インドネシアモナコの国旗が同じだというのは覚えている。これを読んだ後は国旗を見るのが楽しくてしかたなかった。

思い煩うことなく愉しく生きよ 江國香織

思いわずらうことなく愉しく生きよ (光文社文庫)

思いわずらうことなく愉しく生きよ (光文社文庫)

今年は江國香織デビューした年でもあった。他にも「つめたいよるに」とか何冊か読んだけど、なんだかねっとりしてる。エッセイはとても良かった。「思い煩うことなく愉しく生きよ」では結婚観を揺さぶられて、長女の「二人で幸せになるか、不幸になるかどっちかなのよ」というセリフにはしびれました。結婚するとき肝に銘じておこうっと。


まとめ

去年の今ごろは、2016年は本を100冊は読む!と意気込んでいたのに結局半分の50冊ちょっとだった。それでも自分にしては読んだ方。読みたい本や積読本がたくさんあるので来年こそは100冊くらい本を読めたらいいな。